フォーラム90では、2016年7月19日、岩城光英 現法務大臣宛に、在任期間中死刑執行をしないよう求める下記の要請文を送りました。
【活動報告】死刑執行をしないよう求める要請文を送付
2016年7月19日
【要 請 書】...
法務大臣 岩城光英 殿
2016年7月19日
死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90
私たち「死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90」は、岩城光英法務大臣に、在任期間中、死刑を執行しないよう、強く要請する。
岩城法務大臣は昨年12月18日に津田寿美年さん、若林一行さん、そして今年3月25日には鎌田安利さん、吉田純子さんの死刑を執行した。
この4名に対する執行は、岩城法務大臣が執行後の記者会見でそれぞれ述べたように、「関係記録を十分に精査」し「慎重な検討を加えた結果」と呼べるものでは到底ない。
津田さんは裁判員裁判での死刑判決の後、自ら控訴を取り下げて死刑を確定させた。しかし、死刑事件は慎重のうえにも慎重を期すべきであり、必要的上訴が制度として確立されるべきである。若林さんは1審では事実関係を争わなかったが、2審以降一貫して無実であると主張してきた。無実主張の事案では再審を開始し事実関係を精査すべきであった。鎌田さんは75歳という高齢で病気を抱え、一部無実を主張しながら、自らを守る権利を行使する気力を失い、執行された。また吉田さんはキリスト教に帰依し、再審請求が棄却されたのち、再審も恩赦も拒否し被害者の冥福を祈りながら執行された。悔悟の日々をおくる者や高齢者の死刑執行にいったいどんな意味があるのか。
このように岩城法相はすでに4人の命を断ったが、そのすべてが誤った判断による執行であったと断ぜざるを得ない。
岩城法務大臣は先日の参議院議員選挙で落選されている。国民の負託に応えられなかった法相が、予定されている内閣改造の直前に死刑を執行することは決して許されない。
これ以上の死刑執行を行わないよう、重ねて強く要請するものである。
以上