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【抗議声明】2017年12月19日 松井喜代司さん(東京拘置所)、関光彦さん (東京拘置所)死刑執行に対する抗議声明

2017年12月19日

抗 議 声 明

 本日(12月19日)、松井喜代司さん(東京拘置所)、関光彦さん
(東京拘置所)に死刑が執行されたことに対し、強く抗議する。

 これで安倍晋三内閣は第一次で10人、第二、三、四次で21
人、合計31人という近年では最多の死刑の執行をしたことになる。上
川陽子法務大臣は2015年6月に1名の死刑を執行しているのでこれ
で3名の命を断ったことになる。

 今回執行された関光彦さんは事件当時19歳の少年であった。まだ成
長過程にあり更生の可能性のある少年への死刑執行は許されてはならな
い。

 また今回、執行された2名はいずれも再審請求中であった。今年7月
に金田勝年法相も再審請求中の1人の執行を行ったが、再審請求中の死
刑執行は、けっして許されてはならない。
 憲法32条に「何人も、裁判所において裁判を受ける権利がある」
書かれており、再審請求中の執行はその人の裁判を受ける権利を根本的
に奪うことになる。
 1980年代に死刑が確定した4名の人が、再審無罪を勝ち取った
が、何度も再審請求をし、再審裁判で真実が明らかになることによって
雪冤を果たしたのである。再審請求中の人の死刑執行は憲法違反である。
 また袴田巖さんは2015年3月に再審開始決定が出ながらも、検察
の抗告でいまだに再審が開始されていないことも批判されなければなら
ない。上川法務大臣は冤罪多発県である静岡を地盤にしており冤罪の危
険性を熟知しているはずだ。再審の門を開けておくことが国連の「持続
可能な開発目標」SDGsの「法の支配、司法への平等アクセス」
図ることであり、上川法務大臣の目指すところではないのか。

  日本政府は、すでに世界の70%の国と地域が死刑を廃止している
ことに目を向け、また死刑に誤判が不可避であることを理解し、さらに
先の世論調査で終身刑を導入すれば死刑を廃止してもよいという意見が
40%近くに及んでいることを踏まえ、死刑執行を停止して、広く社会
に向って死刑廃止に向けた議論を開始すべきである。

 私たちは、死刑の廃止を願う多くの人たちとともに、また上川法務大
臣に執行された松井喜代司さん、関光彦さんに代わり、そして死刑執行
という苦役を課せられている拘置所職員に代わって、上川法務大臣に対
し、強く強く抗議する。

2017年12月19日

 死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90
 

広報  2017年12月19日 15:14:57  [forum90]

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